アレルギー性鼻炎の分類

mask02_a08

国内では、アレルギー性鼻炎は通年性アレルギー性鼻炎と季節性アレルギー性鼻炎(主に花粉症)に分類されている。

この分類は、持続性アレルギー性鼻炎、間欠性アレルギー性鼻炎といった海外で一般的に用いられている分類法とは異なるが、その背景には日本特有のスギ花粉症の存在がある。

スギ花粉は飛散数が多い上に飛散距離が長く長期間飛散する特徴があり、症状も他の花粉による花粉症とは大きく異なる。同じ持続性に分類されるダニ・ハウスダストを抗原とするアレルギー性鼻炎とは病状、対応も異なる。

また、原因アレルゲンの多くが同定可能なアレルギー性鼻炎では、今後アレルゲン免疫療法が治療の柱になると想定され、アレルゲンの違いに基づいた分類の必要性がある。

通年性アレルギー性鼻炎の原因抗原の90%はダニが占めている。花粉症を引き起こす花粉として国内では60種類以上が知られているが、大別すると樹木花粉と草木花粉になり、前者としてスギ、ヒノキ、シラカバなどが、後者としてはカモガヤ、ヨモギがある。

そのほか、米国で主な花粉抗原とされるブタクサも少なくない。ただ、日本の花粉症の特徴はスギ花粉による花粉症であり、患者数、症状の強さ、罹病期間から他の花粉症とは区別される。

また、ヒノキ花粉は、スギ花粉よりやや粒径は小さいものの、従来よりスギ花粉と共通抗原を持つことが知られている。ヒノキ花粉の主抗原のCho-1は分子量約45万の糖タンパクで375個のアミノ酸からなるが、スギ花粉の主抗原であるCryj1と80%近い高い相同性を持つことが明らかにされている。

ヒノキは関東以西に広く分布し、ヒノキ花粉飛散開始日はスギ花粉飛散の開始に遅れるが、飛散パターンは地域により大きく異なる。

植生面積を見ると、関東、九州ではスギが広いが、東海、中国ではむしろヒノキの植生の方が広い。スギやイネ科の花粉飛散期と重なるため,ヒノキ花粉症については詳細な検討は行われていなかった。

最近、花粉飛散室を用いて行った検討では、スギ花粉に比較して引き起こす鼻症状はマイルドであったが、咳払いなどの喉頭の症状はむしろ強いこと、スギ花粉エキスを用いた免疫療法には一定の効果を示す可能性が示唆されている。

他の花粉症については、最近の増減は必ずしも明らかではなく地域差が大きい。

現役薬剤師