通年性と季節性のアレルギー性鼻炎

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アレルギー性鼻炎は好発時期の有無により,通年性と季節性に分類できる。

通年性アレルギー性鼻炎の原因抗原は室内塵ダニ(house dust mite ; HDM),ペットの落屑,真菌,昆虫(ゴキブリ)などの屋内アレルゲンである。

一方季節性は花粉抗原に起因するものが大多数である。

欧米のアレルギー性鼻炎ガイドライン A11ergic Rhinitis and its impacton Asthma (ARIA)では,この通年性,季節性の分類を廃して症状の持続期間による分類(持続性と間欠性)を提唱している。

これは季節性アレルギーの花粉症であっても,複数の花粉抗原に感作されている場合には通年性に症状が出現する場合がある一方で,HDMアレルギーであっても,季節性に抗原量が変化するので症状が間欠的に出現する場合があることから,通年性,季節性の分類は実態に即していないという理由からである。

一方,European Academy of Allergy and Clinical lmmunology (EAACI) position statementでは季節性アレルギー性鼻炎の記載が残り,持続性と間欠性の分類と併記されている。

また,わが国ではスギ花粉症が多くほとんどの花粉症症例が持続性に分類されるため,持続性と間欠性の分類では実態にそぐわないという意見もある。

本稿では通年性アレルギー性鼻炎を以前から使われている室内吸入アレルゲンを原因とするアレルギー性鼻炎と定義し,治療法の選現在,多くのアレルギー性鼻炎治療薬が開発,発売されている。

しかし,ほとんどの薬は対症療法にすぎず,現時点でアレルギー性鼻炎の根治を期待できる治療は特異的減感作のみである。

特異的減感作治療にしても,投与できる抗原が限られ,ショックなどの有害事象の出現,長期にわたる通院の必要があるなどの欠点がある。

一方,アレルギー性鼻炎は自然治癒の少ない疾患であるため治療期間も長期に及び,漫然とした薬の投与では患者の満足度を上げることはできない。

アレルギー性鼻炎の治療を考える上で重要なことは,まず患者と十分コミュニケーションをとり,患者の希望が短期的な症状の緩和なのか,長期的な寛解なのかをはっきりさせることである。

また原因抗原の同定を行い,アレルギー日記などにより重症度を判定する。

さらに鼻閉を主訴とするのか,くしゃみ・鼻汁を主訴とするのか鼻炎症状の病型を調べることも重要である。

患者のニーズ,病状を把握したら,重症度に応じて治療法を選択する.

現役薬剤師