アレルギー性鼻炎患者数増加の原因

mask02_a08

アレルギー性鼻炎患者が増加している機序については十分に解明されてはいない。アレルギー性鼻炎の発症には複数の遺伝要因と環境要因が関与するが、近年の患者の増加には環境要因が大きく関与していると考えられている。

第一にはダニやスギ花粉といったアレルゲンの増加が指摘されている。確かに居住環境の変化はダニの繁殖に好都合となり、戦後のスギの植林により、花粉を大量に生産する樹齢30年を超えるスギの植生面積が1970年代以降著明に広がっている。

ただし,アレルゲンの増加のみでは地域や集団ごとのアレルギー性鼻炎の罹患の違いを説明できない。食生活の変化、腸内細菌叢の変化、大気汚染などの影響も示唆されている。ディーゼル排出粒子や近年話題となっている黄砂にはIgE抗体産生のアジュバント作用があることが報告されているが、増悪因子としての可能性は強く支持されているものの、発症増加因子としてはいまだ十分明らかにはなっていない。

また、感染症と関連して、特に生後1年程度の期間に感染症に罹患する機会が減ると、その後の免疫の発達に影響を与えてアレルギー疾患を発症する危険性が高まるとする衛生説もよく知られている。

現役薬剤師